「赤ちゃんを産んだ後に膝の痛みひどくなった…」
「膝が痛くて育児が大変…」
産後の膝の痛みは多くのママさんを悩ませ、育児をより大変なものにさせてしまいます。
出産後に起こる膝の痛みの原因は大きくわけて4つ。この記事では産後の膝痛の原因を詳しく解説だけでなく、どの診療科を受診するべきかも公開しています。
膝の痛みに悩むママさんはぜひご覧ください。
産後の感じる膝痛の主な原因
産後のママさんが膝痛を感じる代表的な原因は以下の4つです。
- 育児中に立ち座りの動作が増えた
- 骨盤の歪み
- 妊娠中の体重増加
- 膠原病
ひとつずつ解説していきます。
育児中に立ち座りの動作が増えた
赤ちゃんを出産し、育児がスタートすると今までの生活動作とは異なる動きをしなければいけません。
特に床生活の家庭ではその傾向が強まるでしょう。育児中に立ったり座ったりを繰り返すことによって、膝への負担が強くなってしまいます。
膝の曲げ伸ばしの頻度が多くなると、膝周辺の筋肉や関節へダメージが蓄積してしまいます。その結果、膝の痛みがでやすくなってしまうのです。
床生活でなくても、育児中は立ち座りが必然的に多くなるため「もしかして膝の使い過ぎかも?」と、現在の生活を振り返ってみましょう。
骨盤の歪み
出産は女性に体にとって大きな負担です。
赤ちゃんが産道を通過するときは骨盤が開き、靭帯などに傷がしまうだけでなく、その影響で骨盤が歪み、体全体のバランスが乱れてしまいます。
その後、出産後の骨盤は3~4カ月程度の時間をかけて、元の状態へと戻っていくと言われています。
しかし、育児中に様々な動作を行うことで骨盤の歪みが残ってしまうこともあるのです。
骨盤は体の土台になっている部分。骨盤が歪んだ状態で育児を続けていくと、体のあちこちに負担がかかり痛みを発してしまうことも。
ちなみに膝の痛みも骨盤の歪みが原因となっていることが多いです。膝の痛みがあるときはまず骨盤の歪みを疑ってみると良いでしょう。
妊娠中の体重増加
妊娠中は赤ちゃんへ栄養を届けるために体重が増える傾向にあります。
最も多く脂肪が蓄積されるのは妊娠4~6カ月のこと。妊娠による体重増加は女性ホルモンの影響によるものです。
また、胎児を育てるための羊水が増えること、赤ちゃん自身の体重が増えることもママさんの体重増加の要因です。
出産をすると羊水や赤ちゃんが外にでるためもちろん体重が低下します。
しかし、蓄積された脂肪はそのままであるため基本的には妊娠前と出産後では体重が増えてしまっていることがほとんど。
そのため妊娠前よりも膝への負担が大きく、場合によっては痛みが出てしまうのです。
体重が1㎏増えると、膝には平地で歩く場合は3㎏、階段昇降の場合は6㎏増えると言われています。
つまり、
- 体重3㎏増加⇒歩行+9㎏、階段昇降+18㎏
- 体重5㎏増加⇒歩行15㎏、階段昇降+30㎏
と、いうことです。
育児をしながらのダイエットは大変ではありますが、少しずつ体重を減らすことも膝に良い影響を与えます。
膠原病
極めて珍しいケースですが、出産をきっかけに膠原病を発症することもあります。
膠原病とは、ひとつの病気の名前ではなくいくかの病気のグループのことを言います。これは皮膚や内臓の組織、血管に炎症が起こってしまう病気です。
出産をきっかけとして発症する可能性があるのは膠原病のうち『全身性エリテマトーデス』と呼ばれるものです。
全身性エリテマトーデスの症状は、
- 関節の痛み
- 全身倦怠感
- 疲れやすい
- 体重減少
- 顔や手足に赤い皮疹ができる
など。
上記のような症状が出現している場合、一度病院にいくことをおすすめします。
膝の痛みを感じたら整骨院もしくは整形外科へ
出産後に膝の痛みを感じた場合、まずは日々の生活を振り返りセルフケアから始めてみましょう。
それでも膝の痛みが引かないようなら、病院もしくは整骨院を受診することをおすすめします。
病院で受診すべき診療科は整形外科です。整形外科は筋肉や関節を専門に診てくれる診療科であり、膝の痛みに関しても詳しく検査してくれるでしょう。
また、整骨院もおすすめです。
整骨院に勤務するスタッフも筋肉や関節の痛みや不調を詳しく見ることができます。そのため、膝の痛みを専門家にみてもらいたい場合、整形外科もしくは整骨院に行きましょう。
まとめ
産後の膝の痛みは大きくわけて4つの原因が考えられます。
- 育児中に立ち座りの動作が増えた
- 骨盤の歪み
- 妊娠中の体重増加
- 膠原病
この中で膠原病は非常にレアなケースであるため、まず考えるのはそれ以外の原因です。
基本的にはどれか単独の要因があるわけではなく、複数の原因が絡み合って膝の痛みが出ていることが多いです。
自分でもセルフケアを行えば膝の痛みは治まるケースはありますが、それでも改善しないようなら専門家に診てもらいことをおすすめします。
膝の痛みを放置しておくと、なかなか改善しないこともありますのでできるだけ早期に対策を練っていきましょう。