赤ちゃんを出産した後、ママさんがうつ状態になってしまうことがあります。
いわゆる産後うつの状態です。
年々産後うつになってしまうママさんの数は増加し、その数は100人中10~15人程度起こると言われています。
発生率でいうと10%を超えるため珍しい病気とは言えなくなっています。
『産後うつってなにが原因なの?』
『産後うつってどう対策すればいいの?』
このような疑問を抱えている方も多いと思います。
そこでこの記事では産後うつについて詳しく解説をしていきます。ぜひ、ご覧ください。
産後うつとは?
産後うつは、出産後数週間~数カ月まで続くうつ状態のことを言います。極度の悲しみや心理的な不安定が起こってしまう状態です。
マタニティーブルーと産後うつは混同されがちですが、この2つは異なるものです。
マタニティーブルーは産後3日以内に起こる感情的不安定(悲しみやむなしさ)であり、たいていの場合2週間以内に治ります。
一方、産後うつはマタニティーブルーよりも激しい感情的不安定です。先述したように数週間~数カ月程度続いてしまい、日常生活に大きな支障が出てしまいます。
産後うつの原因
産後うつの原因は特定されていないという意見が多いですが、最近になり体内の栄養状態の変化により起こっているのではないかと言われています。
具体的には低タンパク質+低フェリチン(貯蔵鉄)が進むことで産後うつになってしまう可能性が高くなるようです。
ママさんは妊娠中にほとんどの栄養素を赤ちゃんに渡します。そのため、妊娠中によほど気を付けないと、出産後に栄養素がからっぽになってしまうのです。
実際に出産後のママさんが血液検査を行うと、フェリチン(貯蔵鉄)の値が極端に低下しているケースが見られます。
鉄は体内でセロトニンなどの心を安定させる物質を作るのに必要であるため、鉄がないと精神的に不安定になってしまうのです。
そのため、産後うつに悩んでいる方は血液検査を行いフェリチンを計測してみることをお勧めします。
産後うつの特徴、症状
産後鬱うつの症状は、
- 極度の悲しみ
- 頻繁に泣く
- 気分の変動
- 易怒性および怒り
▼あまり一般的でない症状
- 極度の疲労感
- 睡眠障害(過眠または不眠)
- 頭痛および全身の痛み
- 性行為やほかの活動への興味の喪失
- 不安発作またはパニック発作
- 食欲減退または過食
- 日常生活を送ることが困難になる
- 子どもに対する関心の喪失または不合理な心配
- 無力感または絶望感
- こういった感情をもっていることへの罪悪感
- 子どもを傷つけることに対するおそれ
- 自殺念慮
*MEDマニュアル家庭版より引用
つまり生きる気力がなくなったり、感情の起伏が激しくなったり、怒りっぽくなったりします。
産後うつを『産後によくある気分の落ち込み』程度にとらえてしまい、対策が遅れてしまうケースも多いです。
産後うつはしっかりと対策を20~30%の確率で再発してしまいます。
ママさん自身が気が付くことが難しいこともあるため、パパさんもしっかり体調を確認することが重要です。
産後うつの対策
産後うつの対策はいくつかあります。
まずは栄養の補給です。
タンパク質低下やフェリチン(貯蔵鉄)低下などが原因である可能性が高いと言われているため、しっかりとした食事をすることが大変重要です。
具体的には
- 肉
- 魚
- 卵
を中心に食事を作った方が良いでしょう。
そして鉄分を多く含む食べ物をしっかり摂取する。理想をいえば、病院から処方される貧血用の鉄剤を服用すると効率的です。
食事だけでなくどうしても時間がかかってしまうので、鉄剤がおすすめですよ。
また、家事や育児をパパさんと協力しながら進めていくことも大切です。ママさんの精神的な負担を軽くすることが解決への近道となります。
まとめ
産後うつは一度なってしまうと、非常につらいものです。精神的な不安定は育児や家事を困難にさせてしまうだけでなく、未来が暗いものだと思ってしまいます。
実際に産後うつになって自殺してしまう方も中にはいるので、早急な対策が必要です。
繰り返しになりますが、産後うつは原因が解明されていないものの体内の栄養と関連があることが指摘されています。
そのためまずは食事から見直すことをお勧めします。
また、当院では産後ママさんの健康を守るために骨盤矯正を行っています。
心のゆとりはリラックスできる体があってこそです。少し体を癒したいと感じたらぜひ、当院にお越しください。
あなたの健康を守るため全力で対応させて頂きます。