「産後に、座るとおしりが痛い、痺れるような、重だるさがある」という症状に悩むママさんは多いです。
その症状は、坐骨神経痛かもしれません。若いママさんは、 「坐骨神経痛」と聞いてもピンとこない人もいるかもしれません。
坐骨神経痛は、「中高年の方に多い」という認識があるとは思いますが、実は産後のママさんにも多いのです。
今回は、産後のママの坐骨神経痛の原因や、 対策についてお話しします。
そもそも坐骨神経痛ってなに?
坐骨神経痛とは、 お尻にある「坐骨神経」という大きな神経が圧迫されて起きる病気の事です。
症状には程度がありますが、ひどくなると足の痛みで歩くのも難しくなることもあります。
中高年に多い病気ではありますが、実は、産後のママさんにも起こりうる病気なのです。
では、「なぜ、坐骨神経痛が起きるのか、原因と特徴的な症状」を解説していきます。
産後の坐骨神経痛の原因
産後の坐骨神経痛には、女性ホルモンが関係します。
出産に向けて 「リラキシン」と呼ばれる女性ホルモンが分泌されることで、お腹周りの靭帯や筋肉が 緩みやすくなるのです。
すると、体が「骨盤が前に傾いた姿勢」になりやすくなるのです。この姿勢は、 お尻にある坐骨神経や、周囲の血管が圧迫されやすい姿勢になります。
さらに、産後はお腹の筋肉が衰えており、回復には時間がかかります。
また育児により、長時間「同じ姿勢」や「中腰姿勢」となることが多く、腰やお尻周りは常に酷使しているような状態です。
また、坐骨神経痛になりやすい人の特徴は4つあります。
・お尻の筋肉が硬い
・片方に足を組む癖がある
・立った時、下っ腹が出たような姿勢をしている
妊娠前に、以上の特徴がある人は、産後に坐骨神経痛になりやすいですよ。
坐骨神経痛の症状
坐骨神経痛の症状は、1人1人によって異なります。いずれも、お尻から太ももにかけて、痛み、痺れ、重だるさを感じます。
腰椎ヘルニアのような、腰の神経を圧迫した症状と似ていますが、 特徴的なのは、症状の部位が「坐骨神経痛はお尻から太ももにかけて」であることです。
また、症状は、痛む部位を温めると痛みが軽くなります。
これはお尻の筋肉が一時的に柔らかくなる為、神経への圧迫が緩和されます。しかし、坐骨神経を常に圧迫してしまう姿勢が変わらなければ、また症状が現れます。
自分でできる坐骨神経痛の対策
自分でできる、坐骨神経の対策を2つを紹介します。
2つ目は坐骨神経痛を圧迫する筋肉を伸ばす
以上の2つを実施しても症状が変わらなければ、整形外科や整体院での治療をお勧めします。
お尻の筋肉を柔らかくする方法
お尻の筋肉を柔らかくするには、 温める、ほぐすの2つが有効です。
具体的な方法としては、湯煎に浸かりましょう。
シャワーじゃなく湯煎に入ることで、お尻の奥の筋肉にも熱が伝わり、お尻の筋肉の血流が良くなります。
温泉に行くと症状が緩和するのもこれが一つの要因ですね。
さらに、良くするには、お尻をほぐすためにテニスボールを使います。
仰向けに寝て、お尻にテニスボールを置き、気持ちいいくらいの感覚でほぐしていきましょう。
温める、ほぐす、の双方の効果により、固くなりすぎている筋肉を柔らかくすることができます。
お尻の筋肉を伸ばす方法
お尻の筋肉を伸ばすことで坐骨神経痛への圧迫を軽減します。特に要となるものが「中殿筋」と呼ばれる筋肉です。
ストレッチ方の順序を解説します
2. 左脚を右脚の上へ交差します。
3. 左膝を右手で抑え床に近づけていきます。
4. 顔を左側へ向けます。
5. 30〜60秒間ゆっくりと呼吸をしながら伸ばします。
これを1日に2、3回行うだけでもお尻の筋肉が徐々に柔らかくなります。
坐骨神経痛を専門家に相談する
坐骨神経痛を、自分で治すには限界があります。
特に産後は、 時期によっては「お腹の筋肉を使いづらい期間」があります。この時期に、無理に腹筋へ負担をかけるとかえって症状の悪化を招いてしまいます。
整形外科や整骨院、 整体での治療を行うのも改善への近道です。
まとめ
産後のママさんは、 坐骨神経痛になりやすいです。
なぜなら、坐骨神経を圧迫しやすい姿勢や状況になりやすいからです。
妊娠から出産によりお腹の筋肉が弱っている、長時間同じ姿勢でいることが多い、 中腰姿勢が多く、体を酷使している状態でお尻周囲の筋肉が硬くなりがちです。
坐骨神経痛の症状は、 お尻から太ももにかけて痛み、痺れ、重だるさがあります。
改善するためには、お尻の筋肉をほぐし、伸ばすことが必要です。
自分で対処することもできますが、症状が長引く場合は早めの病院受診や、整体院での治療をお勧めします。