赤ちゃんを産んだ後、骨盤の痛みに悩む女性は多くいます。中には歩くのもままならないほど辛い症状を訴える方もいます。
出産後の骨盤の痛みには大きく分けて3つの原因があります。放っておくと体のクセになり、長い間悩んでしまうこともあるので早めの対処が必要となります。
今回は産後歩けないほどの骨盤の痛みについて詳しく解説していきます。
どうして産後の骨盤に痛みがでるの?
女性の骨盤は男性の骨盤と比べて広く作られています。その理由は赤ちゃんをお腹の中でしっかりと育てて、無事に出産するためです。男性のように狭い骨盤だと赤ちゃんにとって窮屈な環境になってしまうと考えられています。
しかし、骨盤が広いことは出産後、体に負担が残りやすいというマイナス面もあります。通常の状態でも骨盤が広いのに、出産に伴ってさらに広がってしまいます。そのため体が不安定になり、痛みや不快感などのトラブルにつながる可能性があるのです。
産後の骨盤に痛みがでる3つの原因
ここでは産後の歩けないほどの骨盤の痛みにつながりやすい3つのケースを解説していきます。見極め方も紹介しているので、自分がどれに当てはまるのかもしっかりみていきましょう。
坐骨神経痛
お尻の筋肉が硬くなっている場合は坐骨神経痛になっている可能性があります。妊娠中や出産に伴って、筋肉のハリがひどくなり神経を圧迫してしまうためです。
- お尻の筋肉のハリが強い
- 足に痺れがある
- 足の感覚がなんとなくおかしい気がする
このような特徴が見られた場合は坐骨神経痛かもしれません。歩けないほどの症状になっている場合は、かなりひどくなっていることも多いため早めの対処が必要です。
骨盤のゆがみ
出産をすると骨盤が大きく歪むことが考えられます。骨盤が歪んでしまうのは赤ちゃんが産道を通って、外の世界に出るときにホルモンの働きで骨盤が開くためです。出産の際に赤ちゃんがスムーズに出てこれるように、わざと骨盤を開くようにするのです。
しかし、開いてしまった骨盤は出産前よりも不安定になることが多く、周りの筋肉に負担をかけてします。もともと腰のハリが強い人や疲れがたまりやすい人はトラブルになる可能性があります。
- 産後のおなかがぽっこりしてしまった
- 骨盤にひっかかってズボンがはきづらい
- 出産してから腰にハリを感じたり、疲れやすくなった
骨盤のゆがみは早くケアすればするほど、正しい位置に戻りやすい性質があります。歩くのに支障が出るほど腰のハリや不快な症状が出てしまっていると、和らげるのに時間がかかってしまうケースもあります。症状をかばうため姿勢が乱れてしまうこともあるので、しっかりと対処していく必要があります。
恥骨結合離解
恥骨結合離解とは、恥骨部分のトラブルのことです。もともと恥骨は靭帯によってくっついているのですが、出産に伴って開いてしまうことがあります。これによって痛みや不快感を恥骨部分に感じてしまうのです。
- お腹の下や股関節などの痛み
- 足を触られても痛みが走る
- 日常生活に著しく支障がでてしまう
恥骨結合離解は病院の診察でわかることがあります。我慢できない症状がある場合はまずは病院にいって、診察を受けることをオススメします。
原因別の対処法を紹介!
続いては対処法をご紹介します。今日からできる簡単な方法を集めたので、ぜひ参考にしてください。
坐骨神経痛の対処法
坐骨神経痛は筋肉のハリによって起こることが多いです。特に起こりやすいのはお尻や腰回りのハリが強い場合です。筋肉のハリが原因で神経を圧迫してしまい、不快な症状が出てしまうのです。
そのためお尻や腰回りの筋肉をケアすると良いでしょう。以下の方法でケアすることをおすすめします。
- お尻や腰をお風呂などでしっかり温める
- お尻や腰のストレッチを行う
筋肉のハリをケアして、神経の圧迫が少しでも少なくなれば症状が緩和することがあります。歩けないほどの痛みや触っただけでも辛い場合は無理をせず、まずは安静にしましょう。
骨盤の歪みの対処法
産後の骨盤は歪みやすい状態になっています。そのため、日常生活での注意が必要です。骨盤をこれ以上ゆがませないように以下のことを気をつけてみましょう。
- 座っているときに足を組まない
- 猫背になる時間を少なくする
- スマホを見過ぎて下を向く時間を少なくする
これらは骨盤のゆがみを悪化させてしまう原因になります。骨盤のゆがみの影響で歩けないほどの痛みが起こっている場合、自分でできることはこれ以上悪くさせないことです。
また、骨盤のゆがみが他の部分への負担を大きくしていることもあります。そのため、坐骨神経痛と同じ対処法もおすすめです。
恥骨結合離解の対処法
恥骨結合離解になってしまった場合、病院にいってもしっかりとした対処法がない場合が多いです。そのため、恥骨に負担をかけないように工夫し、体の治癒力を最大限高めることが必要です。恥骨に負担をかけないようにするためには以下のような工夫があります。
- 重たいものを持たない
- 骨盤ベルトを使用する
- 長時間立っていることや移動は避ける
- 寝るときは抱き枕などを使い、痛みがでないようにする
痛みが出てしまうときは恥骨に負担がかかっているサインです。体のSOSに耳を傾けながら生活してみましょう。
まとめ
歩けないほどの骨盤の痛みの原因は大きくわけて3つあります。
- 坐骨神経痛
- 骨盤のゆがみ
- 恥骨結合離解
万が一、セルフケアで症状が良くならない場合はプロに頼るのをオススメします。不快な症状をほおっておくと、体のクセになってしまい、長期間付き合うことになりかねません。また。歩くのに支障が出ている場合はすでに体のバランスが強く崩れていることも考えられます。
なんとか生活できると思い、放置せずにしっかりとしたケアを行いましょう。