産後、妊娠で増えた体重を戻すために「ウォーキングを始めたい」と思う方もいます。
その中で、「産後はいつから歩いて良いのかな?」の疑問が浮かびますよね。
産後には、徐々に外出を始めて良いタイミングがあります。
今回のお話は、「産後はどのくらい歩いていいのか?」の疑問をお答えします。
産後はどのぐらい歩いても良いの?
産後歩くのは、「産後1ヵ月後」が望ましいです。
最初は、家のまわりをゆっくり5~10分歩いてみましょう。
その後、少しずつ時間を増やしていきます。
外出時は、無理をせず、小まめに休憩を入れてください。
産後は、体調の変化が著しい上に、赤ちゃんのお世話で疲労が溜まりすい時期です。
産後、歩く機会を増やす目安は2つです。
- 産後の1ヵ月後の検診で「子宮が順調に回復している」と判断できた
- 悪露(おろ)が減った
以上のことがわかりましたら、少しずつ外出してみましょう。
産後は焦って歩かない
「早く体力を戻したい」と焦るのは禁物です。
なぜなら、無理して頑張ろうとすると、体調を崩し、「産後うつ」の原因になるからです。
妊娠中の10ヵ月間、さらに、出産で、体と精神的にも大きな負担がかかっています。
「妊娠前の体に戻るのは、1年間かけてゆっくり戻す」という長い期間を見据えてみましょう。
焦って歩こうとせずとも、ママさんは赤ちゃんのお世話に体力を使っています。
育児で気づかないうちに体を使っているので、体調の回復を優先しましょう。
産後の歩く時に準備する物
屋外で歩く時には、動きやすい服装、体の負担を減らす工夫が必要です。
産後は体のバランスが整っておらず、疲労感を感じやすいです。体の疲労感が出にくくするためにも、外出時にお勧めのグッズをご紹介します。
ウォーキングシューズ
産後の外出時には、歩きやすいウォーキングシューズがお勧めです。
なぜなら、産後の体は、「体のバランスを保つ」機能が不十分です。自覚する人は少ないですが、実際、片足立ちができなくなるママさんもいます。
ウォーキングシューズであれば、足のバランスがとりやすくなります。サンダルのような踵のない靴は、不安定な体にとっては危険なので避けましょう。
産後が安定すると外出も増えてくるため、歩きやすい、履きやすいウォーキングシューズを1つ準備しておくのがお勧めです。
ベビーカー
産後は、赤ちゃんと外出する時の体のストレスを少なくする工夫が必要です。その際に、ベビーカーが活躍します。
赤ちゃんを長時間抱っこするのは、腰や腕を休める時間がなく、関節を痛めやすくなります。
また、ベビーカーがママさんの体を支える役割をするので、体への負担が少なく歩くことができます。
三輪のベビーカーは段差がある所でも進みやすい、という意見のママさんもいました。周囲の先輩ママさんにお勧めのベビーカーを教えてもらうといいでしょう。
産後は家事や掃除もすぐやっちゃだめ?
産後は、家事や掃除をすぐに始めるのは避けましょう。
産後は体の休息が優先です。
産後の安静期間の目安としては「床上げ」という期間があります。これは、産後から約21日間です。
産後から21日間は横になって赤ちゃんのお世話に集中します。その後は、体調によっては布団から出て、少しずつ家事をしていく、という意味合いです。
しかし、産後の体調は個人差があるため、「産後、21日後にすぐ動かなきゃ」と焦る必要はありません。
掃除、洗濯などの家事は、できることから始めましょう。完璧に家事を行わなくても大丈夫です。
気になるようでしたら、周囲のサポートを頼む、家事代行を利用するようにしましょう。
産褥期の生活で気を付けることは?
産褥期とは、「産後、妊娠前の体に戻るまでの期間」のことを言います。
個人差はありますが、産褥期は、産後から6~8週間です。
この期間は、出産に向け変化した体が急速に「妊娠前の体」に戻ろうとするため、体や精神的にも負担が大きくなります。
気を付けることは、この時期に無理して体を動かさない事です。
無理をすると悪露が酷くなる、腰痛が長引く、産後うつなどの症状が現れます。
産後の回復を早めるためにできること
産後、体の回復を早めるために、安静を優先しましょう。
なぜなら、「早く治りたい気持ち」と、「思ったように戻らない体調」に強いギャップを感じすぎてしまうと産後うつを発症してしまう場合があります。
退院後、家事などは周囲の人にサポートしてもらうようにしましょう。
周囲に頼る家族がいない場合は、自治体の子育て支援のサポートを受けらる、家事代行を利用する方法もあります。
まとめ
産後に歩くのは、産後1ヵ月後が望ましいです。
産後の1ヵ月後の検診で「子宮が順調に回復している」、悪露が減ってきたら、外出しても良い目安となります。
最初は、家のまわりをゆっくり5~10分ほどにしましょう。
「早く体力を戻したい」と焦るのは禁物です。
産後は、体も精神的にも不安定なので、無理して体を動かすことは産後うつの原因になることもあります。
体の回復を早めるためにも、「産褥期」の、産後から6~8週間は、体の回復を優先しましょう。
家事は、周囲の人に頼る、家事代行サービスを利用するなどの工夫してみましょう。
今回の記事が、産後のママさんのサポートとなれば幸いです。
店舗情報
スタッフ紹介
安田 智彦先生
資格:理学療法士
患者様の悩みに寄り添ったサービス提供をモットーに産後整体、慢性痛整体、インソール作成に従事している。産後は体の崩れが多く、より正しい情報をインプットすることが大事と考えています。ぜひこちらの記事が参考になれば幸いです。